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3PL=物流の業務形態!特徴や導入のメリットを解説します
2024.3.28「3PL」という用語を耳にしたことはありますか?「3PL」とは、サードパーティ・ロジスティクスの略称であり、企業の物流業務を外部の専門業者に委託するサービスを指します。このシステムは、企業にとって多くのメリットをもたらし、近年注目されています。
簡単にいうと、3PLは企業の物流効率を高め、コスト削減やサービス向上を目指すための戦略的パートナーシップです。
しかし、その全貌を理解し、自社に適した3PLパートナーを選ぶためには、どのようなポイントを抑えるべきでしょうか。
本記事では、3PLの基本概念から、導入することで得られるメリット、注意すべき点までを詳しく解説します。
3PLとは何か?
3PLとは、サードパーティーロジスティクス(Third Party Logistics)の略であり、簡単に言うと、企業の物流活動の一部または全部を専門の外部業者に委託することを指します。
これにより、企業は物流管理の効率化、専門性の活用、コスト削減などのメリットを享受できます。
3PL提供者は、倉庫管理、在庫管理、配送、輸送制度の設計と実施など、物流に関連する幅広いサービスを提供しています。
3PLのサービス内容
3PL提供者が提供するサービスの範囲は非常に広く、企業によって必要とされるサービスの内容も異なります。
一般的に、3PLは倉庫管理、在庫管理、注文処理、出荷、国内外の輸送・配送管理、フルフィルメント、返品管理などの業務を含みます。
これらのサービスを利用することで、企業は物流部門の負担を軽減し、物流コストの削減や業務の効率化、さらには物流サービスの品質向上を図ることができます。
3PLを利用する企業の例
3PLは様々な業種の企業にとって魅力的な解決策となっています。
小売業やEコマース企業は顧客への迅速な商品配送を実現するため、また製造業では生産資材の供給や完成品の配送をスムーズに行うために3PLを利用します。
さらに、季節性が高い商品を取り扱う企業や、国際的な規模で事業を展開する企業などが3PLのサービスを選択する例もあります。
これらの企業は専門性の高い物流サービスを利用することで、自社のコア事業への注力と市場競争力の強化を図っています。
3PLの歴史
3PLは1980年代にアメリカで発祥し、1990年代には欧州やアジアにも広まりました。
当初は輸送と保管のみをサードパーティに委託する形でしたが、情報技術の発展とともに、より複雑で多様なサービスが可能となりました。
現在では、グローバル化の進展やEコマースの普及に伴い、3PLの需要は世界中で高まりつつあります。
企業の物流をより効率的で柔軟にするこの業務形態は、これからもさらに進化していくことが期待されています。
3PLの特徴
柔軟な物流対応
3PLサービスの大きな特徴の一つは、その柔軟性にあります。
季節や市場の需要の変動に応じて、倉庫スペースや物流のスケジューリングを迅速に調整することが可能です。
特にEコマースの急成長に伴い、消費者の要求が多様化し、注文のピークタイムや短期間での配送ニーズが増加している現在、3PLはこれらの要求に臨機応変に対応する重要な役割を担っています。
コスト削減への寄与
3PLを利用することで、企業は物流に関わる固定費用を変動費化し、コスト削減を図ることができます。
特に小規模から中規模の企業にとって、自社で物流システムを構築・管理することは大きな負担となりがちです。
そうした企業が3PLを導入することで、物流の専門知識を持った外部業者に業務を委託し、コストパフォーマンスの高い物流を実現することが可能になります。
物流の効率化
3PL業者は物流に関する専門的な知識と技術を持っています。
最新のIT技術を駆使して在庫管理や配送ルートの最適化を行い、企業の物流プロセスの効率化を実現します。
このように3PLを導入することで、企業は物流業務の精度向上や納期短縮、顧客満足度の向上を図ることができます。
3PL導入のメリット
3PLを導入する最大のメリットは、物流の効率化とコスト削減です。
企業は物流業務の煩雑さから解放され、本業に集中できるようになります。
また、専門業者が最適な物流戦略を立案・実行してくれるため、サービスの質の向上も期待できます。
3PL導入プロセス
3PLを導入するには、まず自社の物流ニーズを明確にする必要があります。
その後、市場調査を行い、複数の3PL業者から見積もりを取り、サービスの質やコスト、導入後のサポート体制などを比較検討します。
最終的にパートナーシップを結ぶ業者を選定したら、契約を交渉し、詳細な実施計画を立てて導入に移ります。
3PLと他物流モデルとの比較
3PLは他の物流モデルと比較して、様々なメリットを有しています。
1PL、2PLとの比較
1PLはメーカーや小売業者が自分自身で物流業務を行うモデルであり、2PLは運送会社などの外部業者が輸送を担うモデルです。
これらに対し、3PLは物流の計画から実行、管理までの全過程を一手に引き受けるため、より一層の効率化と専門性が期待できます。
1PL、2PLに比べ、コスト削減や物流品質の向上がより顕著に表れる傾向にあります。
4PL、5PLとの比較
4PLは物流業務の設計と管理を行うコンサルタントの役割を担い、5PLでは物流情報の最適化を図ります。
3PLはこれらよりも実際の物流作業を直接手がける点で異なり、具体的な物流の実行が可能な点が強みです。
一方、4PLや5PLは戦略面での支援がメインとなるため、3PLよりも上位の戦略立案に役立ちます。
自社物流との比較
自社で物流を担う場合、全てのリソースを自前で用意し管理する必要があり、それに伴う高いコストや煩雑な業務が伴います。
3PLを利用することで、これらの課題を効果的に解決できるほか、物流のプロフェショナルによるサービス向上の恩恵を受けられます。
3PL業者選定のポイント
3PL業者を選定する際は、その業者が自社の物流ニーズに適したサービスを提供できるかが重要です。
また、コストパフォーマンス、業者の実績や評判、技術力、契約条件の柔軟性などを総合的に検討し、長期的なパートナーシップを視野に入れた選定を行うべきです。
物流業界における3PLの重要性と今後の発展
物流業界において3PLの重要性は年々高まっています。
グローバル化が進む中で、複雑化する物流ニーズに対応するため、多くの企業が3PLの利用を検討しています。
今後、3PL業者は更なるサービスの高度化を進め、物流業界における中核的な役割を果たすことが期待されています。