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軽貨物ドライバーで個人事業主になる流れを解説!メリットなども紹介

2023.1.26

近年、コロナ禍の影響からネット通販が増え、運搬する荷物は確実に増えています。
大手運送会社だけではなく、最近は軽貨物運送での配送も見かけるようになりました。

 

同時に、軽貨物ドライバーへの転職を希望される方も増えています。

そこで今回は、個人事業主での軽貨物運送業を開業する流れやメリット・デメリットについて解説します。

軽貨物ドライバーで個人事業主になる流れを解説!メリットなども紹介

個人事業主で働く軽貨物ドライバーとは?

個人事業主として働く軽貨物ドライバーは、運送会社と契約を締結して報酬を受け取るのが一般的です。
仕事をこなした数だけ収入も増えていくので、個人の頑張りが報酬に反映されやすいです。

その反面、運送会社に自分で営業をかけて案件を獲得しなければならず、仕事が途切れるリスクもあります。

個人事業主として軽貨物運送業を開業する流れ

軽貨物運送業を開業する際には、地域の運輸支局に所定の書類を提出しなければなりません。
フランチャイズチェーンなどに加盟している運送会社によっては、届出を代行してくれる場合もありますが、そうでない場合は自分で届出を出さねばなりません。

 

しかし、コツさえつかんでしまえば誰でも簡単に手続きできます。
必要書類さえ揃えれば、1日で完了します。

車両・営業所・駐車場の準備|早めに準備しよう

まずは、軽トラックや軽バン、125cc以上のバイクなどの軽貨物車と営業所、駐車場を用意しましょう。
軽貨物運送業は、宅配で扱うような小さな荷物を運ぶケースが多いので、軽自動車でも申請できます。

営業所は、店舗を新たに構えなくても、自宅を使用できます。

 

駐車場は、基本的に営業所に併設しなければなりません。
難しい場合は、営業所から半径2km以内に用意すれば認められます。

運輸支局への届出|書類を忘れずに!

事業を行う地域の運輸支局に、必要書類を持参して届出を行います。
必要書類は3種類あります。

 

一つ目は「貨物軽自動車運送事業経営届出書」です。
軽貨物運送業の開業を届け出るための書類です。
営業開始日や代表者の情報、事業で使用する車両や駐車場、営業所について記入します。提出するものと控え用の2部が必要です。

 

二つ目は、「事業用自動車等連絡書」です。
運送事業で使用する車について、使用を認可してもらうための書類です。
営業目的で車を使用する場合は、運送業でも旅客業でも必ず届け出なければなりません。

 

最後に「運賃料金表」です。
こちらはその名前の通り、軽貨物運送事業での運賃の料金詳細や、適用方法を明記する書類になります。

黒ナンバーの発行を受け車両に取り付け

運輸支局で事業用自動車連絡書に登録印を押印してもらったら、軽自動車検査協会に提出してください。
すると、営業用の車に必要な「黒ナンバー」が発行されます。
このナンバーを取り付けた時点で、軽貨物運送業を始められます。

 

なお、自家用車のときに加入していた自動車保険の引き継ぎは基本的にできません。
新たに事業用の任意保険に入る必要があります。

そのため、黒ナンバーに切り替わったら、自動車保険の代理店または直接保険会社にその旨を連絡しましょう。

のちほど車検証のコピーなどを送付する必要があります。

自動車保険の任意保険への加入

軽貨物ドライバーとして仕事をするなら、自動車保険の任意保険に加入しておきましょう。
必須保険である自賠責保険だけでは、万一事故を起こしてしまった場合の補償が不十分です。

そのため任意保険への加入が必須です。

任意保険であれば、自分の身体や車両、相手の車両、信号、ガードレールなども補償対象になります。

開業届の提出|税務署

個人事業主として働くためには、「開業届」を出さなければなりません。
事業を始めて1カ月以内に、最寄りの税務署に「個人事業主の開業・廃業等届出書」を提出します。
個人事業主として登録するための手続きです。

軽貨物ドライバーの個人事業主になるメリット

軽貨物ドライバーとして個人事業主になるメリットは、以下の二つがあります。

 

● 開業しやすい
● 自分が働いた分だけ収入になる

 

軽貨物ドライバーになるための資格は、普通自動車免許のみです。
また近年の通販市場の拡大に伴い、軽貨物ドライバーの需要は増えてます。

それぞれのメリットについて、詳しく解説します。

開業しやすい

軽貨物以外の一般貨物自動車運送業の場合、初期投資が1,000万円以上かかる場合が多いです。
しかし、軽貨物は「普通自動車免許」と「軽自動車」があれば開業できるので、圧倒的に開業コストが低いです。

 

しかも、最もコストがかかる車両費に関しても、中古車リースで対応できます。
さらにコストが抑えられるので開業しやすいのです。

自分が働いた分だけ収入になる

個人事業主である軽貨物ドライバーは、自分が働いた分だけ報酬が支払われますので、本人の頑張り次第で高い収入を得られます。
軽貨物ドライバーの報酬は、基本的に荷物単価です。

 

手取り報酬相場は、以下の通りです。

      運送会社からの委託(宅配) おおよそ月に30〜50万円
ネットスーパーやECサイトなどの配送 おおよそ月に20〜40万円
企業配達 おおよそ月に30〜40万円

これらはあくまで目安です。

 

実際は、効率的な配送順になっているかやエリアごとの荷物の多さなどでも変わってきます。

軽貨物ドライバーの個人事業主になるデメリット

ここまで、軽貨物ドライバーの個人事業主になるメリットを見てきましたが、もちろんデメリットもあります。

 

● 自己負担金額が多い
● 確定申告などの手続きが多い

 

それぞれのデメリットについて、詳しく見ていきましょう。

自己負担金額が多い

企業に勤めていたときと比較すると、事業を続けるうえでの必要経費や社会保険料、年金など、自己負担金額が大きいのがデメリットとして挙げられます。

 

既出のように、本人の努力次第で高収入が得られますので、支出を大きく上回る報酬を得られればこのデメリットはある程度カバーできるでしょう。

確定申告などの手続きが多い|多少面倒な手続きも

個人事業主の場合、会社員とは異なり確定申告を行う必要があります。
また、それに付随する領収書など支出に関する管理も行わなければならないので、慣れない仕事に戸惑うケースも多いでしょう。

年度末になってから慌てないように、普段から帳簿をつけて確定申告に備えておきましょう。

まとめ

軽貨物ドライバーは、近年のネット通販市場の拡大もあり、需要が高まっている職業です。
取り扱う貨物がほかの運送業と比較しても軽量なので、個人事業主の方も働きやすいでしょう。

 

自分のペースで収入を得られ、ワークライフバランスを意識した働き方も可能です。
今回の記事を参考にしながら、スムーズに準備を進めましょう。