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貨物自動車運送事業用ナンバーと自家用ナンバーの違いについて解説!
2022.12.26車のナンバープレートには主に自家用と事業用の2種類がありますが、それぞれの違いをご存じでしょうか?
車の用途の違いはもちろんですが、税金や保険料、ナンバーの色も異なります。
トラックに乗るうえでこの違いについてはしっかり把握しなければなりません。
そこで今回は、貨物自動車運送事業用ナンバーと自家用ナンバーの違いやそれぞれのナンバーの取得の方法を解説します。
貨物自動車運送事業用など主なナンバーの種類は4つある
国内の公道を走る自動車のナンバーは主に4種類です。
そのナンバーの色には意味があり自家用登録は「白」、事業用登録は「緑」が発行されます。
ここでは、そのナンバーの種類について詳しく解説します。
1.【白色】一番よく見かけるタイプ
白地に緑文字の「自家用」です。
軽自動車以外の車で「対価を得て他人の荷物や旅客を運ぶ事業」には使わない車両に取り付けます。
具体的には自家用車や自分の荷物を運ぶトラック、緊急車両、コンクリートミキサー車なども「白ナンバー」です。
街中の道路を見ていても一番見かけます。
皆さんが普段乗る車はこのタイプが一番多いでしょう。
2.【緑色】営業車用ともいわれる
緑地に白文字の「事業用」です。
軽自動車以外の、トラックやタクシーなど、対価を得て荷物や旅客を運ぶ車両に取り付けます。
通常「緑ナンバー」は荷物を運ぶトラックを指す場合が多いです。
荷物を運ぶ場合は「第一種運転免許」のみでよいですが、タクシーのようにお客さんを乗せる場合は第二種運転免許が必要です。
3.【黄色】経済的なタイプ
黄色地に黒文字の「軽自動車用」です。
軽自動車を自家用車として使用する場合に取り付けます。
もちろん、対価として運賃をもらって荷物や旅客を運べません。
普通車と比べて燃費もよく、そのほか自動車重量税などの維持費も格安なので車がないと生活がかなり不便な地方に行くと市民の足としてたくさん走っています。
4.【黒色】小さくても貨物用
黒地に黄色文字は「軽事業用」です。
営業ナンバーの一つで軽自動車で、対価を得て配送する軽貨物の車両に取り付けます。
例えば、郵便屋さんの赤い車も郵便物を料金をもらって配達していますので黒ナンバーです。
白ナンバーの軽自動車と比べ、こちらは自動車重量税や自動車税が安くなっています。
また比較的簡単に取得できます。
貨物自動車運送事業用と自家用|ナンバーの違いとは?
話を正確に進めるために、自家用と貨物自動車運送事業用の違いを理解していきましょう。
この違いは「事業用」と「それ以外」に分けられます。
ここからはこの違いについて詳しく解説していきます。
自家用トラックは運賃が発生しない輸送のみ
白ナンバーのトラックは、その名の通り「自分の荷物」を運ぶためのトラックです。
既出のように、自家用のトラックは、対価を受け取って荷物は運べません。
ただし、対価を受け取らずに運ぶのは可能です。
これを逆手にとって荷物自体は無償で運び、別の形で対価を受け取るのは限りなく黒に近いグレーです。
貨物自動車運送事業用トラックは他社の荷物を有償で運ぶ
緑ナンバーが取り付けてあるトラックは自社の荷物だけではなく、「他社の荷物」も運べます。
もちろん、その際は対価を受け取れます。
ただし、任意保険料が自家用トラックより若干割高です。
トラックを事業用登録にするには、一定の要件を満たす必要があります。
試験もあり難易度は高めです。
貨物自動車運送事業用と自家用|ナンバー取得方法を解説
ここからは貨物自動車運送事業用(緑)と自家用(白)、軽貨物用(黒)それぞれのナンバーの取得方法を解説します。
難易度がそれぞれ違いますので、よく確認して自分にあったタイプを申請しましょう。
1.軽貨物ナンバー発行の流れ|【短期間で取得可能】
軽貨物での事業用ナンバーの発行は非常に簡単です。
管轄の運輸支局に行き、運送業を始める手続きをします。
軽貨物の申請は1台から可能です。
このあと解説する普通車は5台以上ですから、初期費用を安価に抑え、個人で事業を興すのに適しています。
そして軽貨物の事業用ナンバーは許可制ではなく、届出制なので法令試験もありません。
書類を用意して申請を行い書類に不備がなければその日のうちに手続きが完了し、即日ナンバーが発行されます。
2.事業用ナンバー発行の流れ|ハードルが高め
事業用ナンバー発行の流れは以下の通りです。
1 | 運輸支局で運送業許可の申請 | 申請にあたり最低6名の社員が必要です。
運転手が5名、運行管理者が1名で、兼ねるのは不可です。 |
2 | 法令試験 | 運輸業許可の申請者は法令試験に合格する必要があります。
30問中24問正解で合格で、不合格での再試験は1回のみです。 |
3 | 許可証交付 | 法令試験に合格したら運送業許可証が交付されます。
許可証を受け取り登録免許税12万円を納付しましょう。 |
4 | 運行管理者及び整備管理者の選任届 | 営業するには運行管理者と整備管理者を運輸支局に届け出る必要があります。
運行管理者になるためには年2回行われる運行管理者試験に合格しなければなりません。
整備管理者は運送会社などで2年以上整備管理補助者を行っていると証明できれば資格は不要です。 |
5 | 事業用自動車等連絡書の交付 | 運行管理者と整備管理者を届け出たら、事業用自動車等連絡所が交付されます。 |
6 | 事業用ナンバーへの変更 | 運送業許可書、事業用自動車等連絡書、運送料金表を各2部運輸支局に提出します。 |
事業用に使用する車両は最低5台必要です。
流れを頭に入れて準備をしておきましょう。
自家用ナンバー発行の流れ
自家用ナンバー発行の流れは以下の通りです。
1. 陸運支局で移動登録申請手続き
2. 車検有効期限が切れている場合は車検手続き
3. 新たな車検証発行
4. 自家用登録手続き完了
事業用に比べて非常に簡素な手続きですね。
必要書類
● 旧所有者の実印が押された譲渡証明書、委任状、印鑑証明書
● 新所有者の住民用、印鑑証明書、車庫証明
● 車検証
● 移転登録申請書
● 手数料納付書
● 自動車税・自動車取得税申告書
陸運支局に書類を提出し、書類に不備がなければ名義変更と同時に自家用登録が完了しますので申請方法は難しくありません。
まとめ
ひと口にナンバーといっても、自家用と事業用では行える業務が大きく異なります。
また、取得の難易度や費用面でもかなり違います。
自社が取り組む仕事が緑ナンバーが必要かよく考えてナンバーを取得しましょう。
事業用ナンバーが必要のケースでも、黒ナンバーなら短期間で取得できます。
候補の一つに入れておきましょう。