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路線便とは?利用するメリットやデメリットを解説

2022.2.13

物流業界は年々「ドライバー不足」が深刻化しており、今までのような業務形態の配送が困難な企業が増えています。
そんな中、今注目されているのが「路線便」という新しい配送スタイルです。

路線便の導入によって配送業者の疑問点は解消されつつありますが、未だにデメリットもあります。
そこで今回は、路線便の特徴や利用するメリット・デメリットなどについて、詳しく解説します。

路線便とは?利用するメリットやデメリットを解説

路線便とは?

路線便は、1台のトラックに複数社の荷物を載せて、目的地まで配送する輸送スタイルです。

路線便の運送会社は、全国にある拠点と、決まった運送ルートが定められているため、目的地が同じなら拠点ごとに荷物の積み込みが可能です。

配送スタイルの特徴から「積み合わせ便」や「混載便」と業界で呼ばれるケースもあります。

路線便の仕組み

路線便の仕組みは、路線バスに例えるとわかりやすいです。

路線バスは始発(出荷先)から終点(納入)まで途中にあるバス停(拠点)に立ち寄って、乗降しながら運行します。

路線便も同じように、出荷先と納入先は決まっており、途中にある拠点に立ち寄りながら配送します。

 

出荷先で複数社の荷物をトラックへ積み込む
拠点①にトラックが向かう
拠点①で同じ目的地の荷物を積み込む/降ろす
拠点②にトラックが向かう
拠点②で同じ目的地の荷物を積み込む/降ろす
目的地に到着(荷物を積み込む/降ろす)

 

路線便は貸切バスのように、目的地までどこにも立ち寄らず運行しません。
必ず拠点を通過しながら運送するため、通過拠点まで配送して欲しい荷物も配送してもらうことが可能です。

出荷先や納入先、各拠点の荷物は、配送先に分けて仕分けられます。

仕分けられた荷物は路線便のトラックが最終目的地に届けるのではなく、別の運送業者が配送します。

路線便は全国各地の運送業者をつなぐ、拠点間の輸送のみを行うのが特徴的です。

路線便とチャーター便は違うの?

路線便は複数社の荷物を1台のトラックに積み込み、各拠点を回って目的地まで配送します。

一方、チャーター便は依頼の荷物分を貸切トラックに積み込み、指定場所や指定時間にお届けする配送方法です。

例えば、荷物を日曜日の朝10時までに届けて欲しいなど、細かな指定で配送希望する時はチャーター便がおすすめです。

チャーター便は、配送に関する指定を細かくできるだけではなく、拠点に立ち寄らないため、スピーディーに配送できます。

路線便のメリット

路線便を利用することで、どういったメリットがあるのでしょうか。

運送料が安く済む

路線便を利用する最大のメリットは、配送料金を安く抑えられることです。

路線便は他社の荷物と一緒に混載する形式で、指定場所や指定時間などもなく拠点までしか配送しないため、1つあたりの配送料が安くなります。

また、一緒に積み込む荷物の数が複数ある場合、個数割で計算するため、一度に複数点の配送を希望する時はメリットが大きいでしょう。

全国配送が可能

路線便を取り扱う運送会社によって違いますが、多くは全国各地に拠点を用意しています。

そのため、全国規模で配送ネットワークがつながっているため、さまざまな目的地に向けた出荷が可能です。

路線便のデメリット

路線便は低コストで配送できるなどのメリットが特徴的ですが、デメリットもあります。
どういった点にデメリットを感じるのか、確認しておきましょう。

荷物がダメージを受けやすい

路線便は1台のトラックだけではなく、複数のトラックに積み込まれて指定場所に荷物が届きます。

何台ものトラックを経由して配送されるため、積み替えや配送中に荷物が汚れたりへこんだりとダメージを受けやすいです。

配送までの日数が長い

路線便は、拠点で指定場所に向けて仕分けられるのですが、トラブルによって荷物が仕分けられず残ってしまう可能性もあります。

もちろん、最終的に正しい仕分けによって指定場所に配送されますが、時間ロスなどによって届くまで時間がかかるケースもあるでしょう。

日時指定の荷物を配送する時、路線便はデメリットだと感じやすいかもしれません。

状況によって運送費が高く付く

路線便は低コストで荷物を配送できるのがメリットですが、一度にたくさんの荷物を配送する場合、逆にコストが高くなります。

例えば、トラック1台を埋め尽くすような大口配送は、トラック1台でいくらと計算するチャーター便の方が安く済むでしょう。

どんなに個数割で計算するとはいえ、トラック1台分の荷物を配送する時は費用面でのデメリットは大きいです。

まとめ

運送会社の人件費や運送費用の問題から、路線便が注目されています。
路線便は納入先であるゴールを目指して、途中で拠点に立ち寄りながら荷物の詰め替えを行うリレー式の運送方法です。

路線便は低コストで荷物を配送できる一方で、指定場所・時間の設定や大口荷物は運送費が高くなるといったデメリットもあります。

物流問題を解決する路線便ですが、利用方法によってはメリットとデメリットがあるのでしっかり検討しましょう。