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共同配送のデメリットとは?メリットもあるの?
2021.12.27物流業界における配送方法にはいろいろなものがありますが、このコラムでは共同配送とは何か、デメリットはあるのかを解説します。
共同配送の導入を検討されている方はぜひご覧ください。
共同配送とは
共同配送というのは、卸売業者やメーカーなどの複数の企業が、同じ配送先の荷物を1つのトラックやコンテナなどに積載して配送することを意味しています。
これまで物流業界が抱えていたいろいろな課題を解決できる配送手段として注目されている一方で、いくつかの問題点も含んでいるのが現状です。
共同配送は、物流業界の監督省庁である国土交通省からも推奨されています。
だだし、まだまだ問題も抱えていることから、国も共同配送への意識改革の支援を行いつつ制度の整備も進めていくことを大々的に公表していいます。
共同配送の3つのデメリット
共同配送にはどのようなデメリットがあるのか、見ていきましょう。
1.荷物を追跡しにくくなる
共同配送では完全に自社で荷物の管理をすることが難しくなるため、「既存のシステムでは追跡がしにくくなる」というデメリットが生じてしまいます。
この問題は新しい追跡システムを構築することで改善することは可能ですが、情報を他社と共有しなければいけないリスクがあるため、実現することは簡単ではありません。
2.融通が利かなくなる
共同配送を導入すると、臨機応変な対応をするのが難しくなるというのも大きなデメリットです。
1社で配送を行っていれば急に荷物が増えたときでも融通を効かせられますが、共同配送ではそういうわけにはいきません。
また、共同配送では配送先が増えることから、時間指定が細かくできなくなるというデメリットもあります。
サービスの利便性を低下させることは、顧客を失う大問題にもつながりかねません。
3.トラブルが起きやすくなる
1台のトラックやコンテナに複数の企業が荷物を積載するということは、荷物の管理だけではなく料金の管理も難しくなり、その結果トラブルが発生する確率をアップさせてしまいます。
1つのスペースにたくさんの荷物を積み込むことにより、荷物の破損や紛失リスクも高まります。
共同配送の3つのメリット
共同配送の導入はデメリットだけではありません。
得られるメリットについても見てみましょう。
1.配送コストを削減できる
共同配送は、もともと費用と人手が無駄にかかっていたこれまでの配送手段を改善するために考えられたものです。
そのため、導入することにより配送コストを軽減させられる大きなメリットが生まれます。
複数の企業が1台のトラックやコンテナに荷物をたくさん積み込むことにより、燃料費や人件費も浮かせられるようになり、配送にかかるトータルコストを大幅に削減することを可能にします。
配送料金を下げられるため、顧客も恩恵を受けられます。
2.CO2の排出量を削減できる
日本だけではなく、CO2の排出量削減は世界的に大きな課題となっています。
多くの企業が共同配送を導入することにより、毎日世界中を走行しているトラックの台数を軽減させられることになり、排出されるCO2を削減できます。
省エネ法が改正されたことにより、輸送事業者にはエネルギー使用状況などを定期的に報告することや中長期計画の提出が義務付けられています。
また、荷主も計画の提出や委託輸送に係るエネルギー使用状況などの定期報告をしなくてはいけないようになったことから、共同配送の導入率は、今後ますます高まることが予想されます。
3.配送の効率をアップできる
共同配送を導入することにより、いろいろな面で配送の効率を高めることができます。
少量の荷物を個別に配送することは、運輸事業者にとって効率が悪い仕事ですが、共同配送なら1台のトラックやコンテナなどに他社の荷物を積み込むことができるので、配送効率は大幅にアップします。
また、これまでの配送方法では荷物を受け取る側も物流企業ごとに受け取りをしなければいけませんでしたが、共同配送なら全ての荷物をまとめて受け取れます。
このように、共同配送の導入は配送全体の効率アップを可能にしてくれます。
まとめ
複数の物流企業が1台のトラックやコンテナに荷物を共同で積み込み運ぶ共同配送には、コスト削減、CO2排出量の削減、配送の効率化などの多くのメリットがあります。
その一方で、臨機応変な対応が困難となり、トラブルが起きやすくなるなどのデメリットがあるのも事実です。
共同配送におけるメリットとデメリットを全て把握したうえで、じっくりと導入を検討してください。