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混載便とは?メリット・デメリットや路線便との違いを知ろう
2021.12.22運送業界でよく使用される用語の一つに「混載便」がありますが、どういうものなの知らない方もいると思います。
このコラムでは、混載便とは何か、利用する際のメリットやデメリットも併せて詳しく解説します。
路線便との違いもまとめているので、気になる方はぜひご覧ください。
混載便とは
荷物を運ぶためには、いろいろな手段があります。
その中で混載便というのは、1台のトラックなどに複数のお客様から依頼された荷物を一緒に積載して運送することです。
混載便はトラック以外にも鉄道や船舶や航空でも対応可能で、特定の地域や同じ方向へ複数の荷主の貨物を1つの積荷空間に一緒にまとめて運送します。
混載便とは真逆の運送方法に「チャーター便」があります。
これは、トラックなどの限られた積荷スペースを1個人または1社の顧客が独占する方法です。
混載便のメリット
混載便のメリットは、なんと言っても運送にかかる料金を安くできるところです。
利用するトラックなどによっても異なりますが、たとえば4トントラックをチャーターするのと比較すると、配送費を5分の1以下に抑えることも可能となります。
一方、4トントラック一杯に積み込む荷物がある場合はチャーター便を利用した方が配送コストを下げられる可能性が高いです。
しかし、少量の荷物を運送してもらう場合は圧倒的にコストを削減でき、混載便は小~中ロットの荷物の運送に向いているとされています。
混載便のデメリット
配送コストを大幅に削減できるメリットがある一方で、混載便には複数のデメリットもあります。
以下に、混載便を利用する場合に生じる主なデメリットを紹介します。
細かい時間指定ができない
チャーター便では1人もしくは1社の顧客の荷物を運送すればよいため、到着時刻を予想しやすく、指定の時間までに荷物を届けることも容易です。
しかし、複数の荷物を届けなくてはいけない混載便では、1件ずつの細かい時間指定に応えることはかなり難しいです。
特に、依頼されたお客様の数が多ければ多いほど、時間指定はできてもその幅は広くなります。
混載便で荷物を届けている大手の宅急便でも、指定できる時間には数時間の幅を設定していますよね。
混載便では積み込みの日時は指定できても、荷受日の指定ができないケースが多いのが現実です。
運送に時間がかかってしまう
混載便では、どうしても運送に時間がかかってしまうことも大きなデメリットです。
これは細かい時間指定ができないことにもつながりますが、同じ量の荷物を届けるにもチャーター便と比較して数時間の違いが出てしまうこともあります。
そうなると、運送会社からすればドライバー1人にかける人件費も高くなり、その分を徴収する運送費に上乗せしなくてはいけなくなります。
すなわち、運送に時間がかかるということは、1個あたりの荷物の料金にも影響を与えることになるのです。
商品の破損リスクが高まる
混載便では、チャーター便と比べてたくさんのお客様から預かった荷物をまとめて積み込まなければいけないため、1つ1つの商品の破損リスクが高まります。
複数の異なる荷物を積む場合は、それぞれの荷物のサイズもまちまちで、積み方も難しくなってしまいます。
チャーター便の場合は、荷物の個数が少なかったり、積荷スペースを目一杯使用しなかったりするケースが多いため、商品の破損リスクを軽減できます。
たとえ混載便と同程度の荷物があったとしても、荷物1つ1つのサイズが同じケースが多いため、荷物にダメージを与えないように積荷しやすい特徴があります。
誤配送のリスクが高まる
チャーター便であれば、1つの場所へ預かった荷物を全て運ぶため、誤配送が起こることはありません。
しかし、混載便の場合は1人のドライバーが複数の場所へ数多くの荷物を運ばなくてはいけないため、どうしても誤配送が起きやすくなります。
また、荷物を届けることを忘れてしまうリスクもあります。
誤配送が起これば、荷物の紛失にもつながります。
賞味期限がある食品などを配送し忘れれば、商品を廃棄しなければいけなくなるでしょう。
荷物に保険をかけていたとしても、誤配送は運送会社にとっても信用を失いかねない大問題となります。
混載便と路線便の違い
物流業界での配送方法には「路線便」と呼ばれるものありますが、路線便も混載便の一種です。
あらかじめ決まった路線(ルート)を巡回して荷物を輸送することからその名がつけられています。
よく理解できないという場合は、電車をイメージしてください。
電車は必ず順番に決められた駅に停車しますよね。
路線便では必ず、決められた場所を経由し、決められた場所までしか届けないという点が、一般的な混載便との違いとなります。